【猿の惑星:創世記(ジェネシス)】人類への警鐘、人が猿に“支配”される日は近い [映画]

人類の文明が滅び、高度な知性をもつ類人猿によって人間が支配される惑星を舞台に、衝撃のラスト・シーンを描いた伝説の映画『猿の惑星』。
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1968年の初作から、『続・猿の惑星』(1970年)、『新・猿の惑星』(1971年)、『猿の惑星・征服』(1972年)、『最後の猿の惑星』(1973年)と立て続けに続編が公開され、2001年には『PLANET OF THE APES/猿の惑星』が公開された人気シリーズの待望の最新作『猿の惑星:創世記〈ジェネシス〉』が昨年10月に劇場公開。
3週連続1位を記録した同作が、2月22日にブルーレイ&DVDとなって発売されました。

猿の惑星/創世記〈ジェネシス〉
 現代のサンフランシスコ。若き科学者ウィルは、ある研究所でアルツハイマー病の治療薬の実験に没頭し、シーザーと名付けたチンパンジーを可愛がっていた。やがて知能が劇的に発達したシーザーは、地球を支配する人類を脅かす存在へと成長していき…。

目は口ほどにものを言う
 宇宙船で地球を飛び立ち、辿り着いた“猿の惑星”で、海岸に埋まった自由の女神を目にし、ここが未来の地球であることが明かされる初作『猿の惑星』。あれから43年の月日が経ち公開された『猿の惑星:創世記〈ジェネシス〉』では、なぜ人類が築き上げた文明社会が脆くも崩壊し、類人猿が地球の支配者となったのか?という大いなる謎が解き明かされます。

アルツハイマー病の新薬の実験台にされた一匹の猿から誕生したシーザーは、突然変異的な進化を遂げ、科学者ウィル(ジェームズ・フランコ)によって育てられる内に、類い稀な“知性”を発揮。しかし、やがて起こる不幸な事件から類人猿保護施設へと収容されてしまい、飼育員によって繰り返される陰湿な虐待を受け、遂に仲間のチンパンジーらと共に人間との全面戦争を決意します。
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チンパンジーのシーザーを演じるのは、『ロード・オブ・ザ・リング』三部作(2001年~2003年)でゴラム役を演じた俳優アンディ・サーキス。パフォーマンス・キャプチャーで巧みに手話を操りながら、最先端技術の“エモーション・キャプチャー”により、もはや猿とは思えないほどの豊かな感情表現に成功しています。“目は口ほどにものを言う”ともいいますが、無言ながらも向けられる視線だけで内なる意志を示すと、その表情の変化によって物語が徐々に“起源”へと迫りつつあることを予感させます。

自らの手で“支配者”の座から陥落する人類
 科学者のウィルは、アルツハイマー病を患う父チャールズとの二人暮らし。そこに新たな家族の一員として赤ん坊のシーザーが加わります。シーザーは犬や猫のようなぺットではなく、人間と対等に扱われることを望み、ウィルにも育ての親としての感情が芽生えます。しかし、幸福な時間は長くは続かず、シーザーがチャールズを守ろうと取った行動によって、愛する家族から引き離さる結果に。

集団心理に支配され恐怖の視線を向ける近隣住民や、弱者を虐げることによって優越感に浸る保護センターの飼育員、功をあせって無理に実験を押し進めようとする研究員など、シーザーを通じて描かれる人間の醜い一面。虐待や実験台など“弱者”として猿を扱ってきた“強者”であるハズの人間が、自らの手で生み出した科学によって、遂にその地位を脅かされる日が訪れるのです。

猿の惑星12.jpg“神の領域”を侵す人類への警鐘
 冒頭で描かれる、野生のチンパンジーを乱獲する人間たちの姿。地球の“支配者”として自然や生態系の破壊を重ね、自らの生に執着するあまり“神の領域”ともいえる遺伝子操作にまで手を染めてきた、我々人類への“警鐘”が本作の重要なテーマです。『猿の惑星:創世記〈ジェネシス〉』のラストシーンは、決して『猿の惑星』の世界へと直結する光景ではありませんが、この先の未来に待ち受ける滅亡の道を回避すべく、観る者一人一人が何をすべきかを考える良い機会となることでしょう。

人類との全面戦争の最中も、決して人を殺めることを仲間たちにも許さないシーザーの姿に、人間よりも気高き精神を感じずにはいられません。

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