アラフォー世代のトラウマ映画『震える舌』と『この子の七つのお祝いに』がDVDで初登場! [映画]
数多くの映画ファンが、「トラウマ映画」として挙げている、昭和時代の名作映画『震える舌』と『この子の七つのお祝いに』が、「あの頃映画」DVD第一弾「発掘! 蔵出しムービーセレクション」として、今月23日、松竹より発売される。
映画『震える舌』は、泥んこ遊びをきっかけに破傷風に冒されてしまった少女・昌子と、彼女を看病する両親が次第に追い詰められていく様子を描いた作品。
両親役には、渡瀬恒彦と十朱幸代、院長先生役には宇野重吉。名優が名前を揃える本作で、ずば抜けた才能を見せているのが、娘役を演じている子役の若命真裕子。口の周りを血だらけにし、舌を噛み切ってしまうほど痙攣する姿はとにかくリアル。「ヒイイイイイギアアアアアア!」と恐ろしい金切り声で叫び狂う彼女の声は思わず耳を塞ぎたくなるほどで、破傷風特有の症状である激烈な筋肉発作により、弓のように体を反らす姿は、『エクソシスト』を上回る、全身鳥肌ものの恐ろしさだ。
また、同時発売される映画『この子の七つのお祝いに』は、岩下志麻、根津甚八、杉浦直樹、岸田今日子、の豪華キャストによるサスペンスドラマ。第一回横溝正史賞を受賞した斉藤澪の同名小説を、映画化した本作は、戦後の混乱によって人生を狂わされた女の復讐を描く。
本作で最も恐ろしいのは、自分を裏切った男への恨みだけで生きる、錯乱状態の母親を、鬼気迫る演技で熱演した岸田の狂気。針で豆腐を刺し続ける姿や不気味な笑顔は、寒気がするほど怖く、岸田の怪演歴のなかでもナンバーワンといえるだろう。
『震える舌』も、『この子の七つのお祝いに』も、当時、テレビで放映されたときは、あまりの恐怖にチャンネルを変えた子どもが続出したという、どちらも有名なトラウマ映画。お化けも、悪魔も出てこない、ホラーを超えた現実の恐怖を描き、数多くの映画ファンの記憶に鮮烈に残っているこの2作品は、DVD化が発表されて以来、異例の予約数を記録。
Amazonの「日本映画」ベストセラーカテゴリにおいて、旧作としては1、2位を独占。日本映画総合でもトップテンに入るほど注目が集まっている。(11月17日付)
また、「あの頃映画」第一弾として、先に紹介した2作のほか、「魔性の夏 四谷怪談より」「時代屋の女房」「魚影の群れ」「BU・SU」「つぐみ」「シュート!」「再会」「季節風」「夏目雅子出演名作集」なども同時発売される。最近の映画やテレビにちょっと飽きてきてしまったら、“あの頃”に観た、懐かしい映画をもう一度楽しんではいかがだろうか?
あの頃映画はこちらからどうぞ
あの頃映画 松竹DVDコレクション『震える舌』『この子の七つのお祝いに』は、11月23日に発売 定価2,940円(税込)
幼い頃に見てトラウマになるほどの衝撃を受けた映画、そんなトラウマ映画を
語る時に、“最恐”として必ず話題に挙がるのが、1980年に公開された
日本映画『震える舌』。映画評論家をはじめ、多くの映画ファンが恐ろしさを
語り継いできたこの伝説の作品は、VHSでしか販売されていなかったが、
この度、初めてDVD化が実現。23日に発売される。
芥川賞受賞作家である三木卓の同名原作を映画化した本作は、
ジャンルで分類すれば「医療ドラマ」にあたる。泥遊び中の怪我により、
少女が破傷風に冒されてしまい、死亡率の高い病から何とか救おうと
献身的な看病をする両親と、発作に苦しみ、泣き叫ぶ少女の壮絶な闘病生活が
描かれている。
ストーリーだけ聞くと、感動のヒューマンドラマか、お涙頂戴の難病ものと
思われるかもしれないが、この映画の内容はどこからどうみても“ホラー映画”に
しか見えないのだ。体を仰け反らせ、歯を食いしばり、口を血だらけにする
断末魔の形相が、演じた少女による迫真の演技とあいまって思わず
目を背けたくなるような恐怖に充ちている。
幽霊やモンスターなどの単純な怖さと違い、破傷風という現実の延長にある
リアルな恐怖を特異な描き方で扱ったことが、本作のトラウマ度を高めている
理由の一つ。精神的にじわじわと追い詰められるような劇展開や、
とにかくリアルな少女の演技は今見ても斬新で、古くささを感じないだろう。
映画『震える舌』は、泥んこ遊びをきっかけに破傷風に冒されてしまった少女・昌子と、彼女を看病する両親が次第に追い詰められていく様子を描いた作品。
両親役には、渡瀬恒彦と十朱幸代、院長先生役には宇野重吉。名優が名前を揃える本作で、ずば抜けた才能を見せているのが、娘役を演じている子役の若命真裕子。口の周りを血だらけにし、舌を噛み切ってしまうほど痙攣する姿はとにかくリアル。「ヒイイイイイギアアアアアア!」と恐ろしい金切り声で叫び狂う彼女の声は思わず耳を塞ぎたくなるほどで、破傷風特有の症状である激烈な筋肉発作により、弓のように体を反らす姿は、『エクソシスト』を上回る、全身鳥肌ものの恐ろしさだ。
また、同時発売される映画『この子の七つのお祝いに』は、岩下志麻、根津甚八、杉浦直樹、岸田今日子、の豪華キャストによるサスペンスドラマ。第一回横溝正史賞を受賞した斉藤澪の同名小説を、映画化した本作は、戦後の混乱によって人生を狂わされた女の復讐を描く。
本作で最も恐ろしいのは、自分を裏切った男への恨みだけで生きる、錯乱状態の母親を、鬼気迫る演技で熱演した岸田の狂気。針で豆腐を刺し続ける姿や不気味な笑顔は、寒気がするほど怖く、岸田の怪演歴のなかでもナンバーワンといえるだろう。
『震える舌』も、『この子の七つのお祝いに』も、当時、テレビで放映されたときは、あまりの恐怖にチャンネルを変えた子どもが続出したという、どちらも有名なトラウマ映画。お化けも、悪魔も出てこない、ホラーを超えた現実の恐怖を描き、数多くの映画ファンの記憶に鮮烈に残っているこの2作品は、DVD化が発表されて以来、異例の予約数を記録。
Amazonの「日本映画」ベストセラーカテゴリにおいて、旧作としては1、2位を独占。日本映画総合でもトップテンに入るほど注目が集まっている。(11月17日付)
また、「あの頃映画」第一弾として、先に紹介した2作のほか、「魔性の夏 四谷怪談より」「時代屋の女房」「魚影の群れ」「BU・SU」「つぐみ」「シュート!」「再会」「季節風」「夏目雅子出演名作集」なども同時発売される。最近の映画やテレビにちょっと飽きてきてしまったら、“あの頃”に観た、懐かしい映画をもう一度楽しんではいかがだろうか?
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幼い頃に見てトラウマになるほどの衝撃を受けた映画、そんなトラウマ映画を
語る時に、“最恐”として必ず話題に挙がるのが、1980年に公開された
日本映画『震える舌』。映画評論家をはじめ、多くの映画ファンが恐ろしさを
語り継いできたこの伝説の作品は、VHSでしか販売されていなかったが、
この度、初めてDVD化が実現。23日に発売される。
芥川賞受賞作家である三木卓の同名原作を映画化した本作は、
ジャンルで分類すれば「医療ドラマ」にあたる。泥遊び中の怪我により、
少女が破傷風に冒されてしまい、死亡率の高い病から何とか救おうと
献身的な看病をする両親と、発作に苦しみ、泣き叫ぶ少女の壮絶な闘病生活が
描かれている。
ストーリーだけ聞くと、感動のヒューマンドラマか、お涙頂戴の難病ものと
思われるかもしれないが、この映画の内容はどこからどうみても“ホラー映画”に
しか見えないのだ。体を仰け反らせ、歯を食いしばり、口を血だらけにする
断末魔の形相が、演じた少女による迫真の演技とあいまって思わず
目を背けたくなるような恐怖に充ちている。
幽霊やモンスターなどの単純な怖さと違い、破傷風という現実の延長にある
リアルな恐怖を特異な描き方で扱ったことが、本作のトラウマ度を高めている
理由の一つ。精神的にじわじわと追い詰められるような劇展開や、
とにかくリアルな少女の演技は今見ても斬新で、古くささを感じないだろう。
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